新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
今年は年があけてすぐに鐘を撞いてきました。
風も強く非常に寒い中でしたが、縁起を担いで、気持ちも新たに。
飛躍の年にするつもりです。
そう、除夜の鐘はなぜ108回?
初詣は神社でもお寺でも良いの?
それは何故?
など、子育てをしていると純粋で素朴な疑問をぶつけられたりもします。
宗教の自由である日本では、行事に参加するものの、その意味や由来には疎い傾向がありますよ。
まずは母国の文化から、わからなかったり気になった事を簡単に調べられる時代です。
かく言う私もまだまだわからない事ばかりですが、共に学んでいきましょう。
目次
除夜とは
除夜(じょや)とは、除日(じょじつ)の夜という意味です。
除日とは旧年を除く日、その年の一番最後の日、すなわち大晦日にあたります。
除夜とは、大晦日の夜という事ですね。
「除夜の鐘」や「初詣」は神社?お寺?
これも学生時代に仲間と話した記憶があります。
後で説明しますが、除夜の鐘は108つの煩悩を祓うために鳴らされると言われています。これは仏教の風習であるため、除夜の鐘はお寺で撞きますね。
神社は神道(しんとう)といって、日本の宗教です。
元々日本には神道のみが存在していましたが、仏教が伝来した538年以降、日本には神道と仏教が共存していますので、初詣などはどちらに行っても問題はありません。
ちなみに仏教伝来に関しては、日本書紀では552年という説もありますが、現在の歴史の教科書などでは聖徳太子の伝記の内容から538年ではないかという説もあるとか。
除夜の鐘はなぜ108回鳴らすのか
ご存知の方も多いかと思いますが、108回という数の由来は幾つかあるようですね。
又、大晦日の夜に108回鳴らし終えるお寺もあれば、107回は年内に撞いて、108回目だけは年明けに撞くところ、更には年が明けてから慣らし始めるお寺もあるなど、これも様々なようです。
「煩悩の数」という説
人間には108つの煩悩があると言われています。
煩悩とは「身心を乱し悩ませ智慧(ちえ)を妨げる心の働き」の事。
人を悩ませ心を乱すものの総称です。
これが108つというのも、結論から言うと「そのくらいたくさんある」という認識で良いのかと思いますが、108つの説明を加えると
【六根(ろっこん)】
人間の認識の根幹
・眼(げん)「見る」
・耳(に) 「聞く」
・鼻(び) 「嗅ぐ」
・舌(ぜつ)「味わう」
・身(しん)「触れる」
・意(い) 「感じる」
【六塵(ろくじん)】
心を汚すもの。六根の対象となる6つの境界(六境)
・色(しき)
・声(しょう)
・香(こう)
・味(み)
・触(そく)
・法(ほう)
【三種(さんしゅ)】
・好(こう)「気持ちが好い」
・悪(あく)「気持ちが悪い」
・平(へい)「どうでもよい」
六根が、六塵と触れ合うとき、六根が各々の煩悩を生ずる。
例えば「眼」は「色」を見分けますが、すると「好きな色」「嫌いな色」「どうでもよい色」の3つの見分け方が生じ、それぞれをひとつの煩悩として数えると
6×3=18の煩悩 となります。
又、六塵の方にも各々以下が働きかけます。
【三受(さんじゅ)】
三種の心の働き
・苦(く) 「苦しい」
・楽(らく)「楽しい」
・捨(しゃ)「どちらでもない」
以上をまとめると
「六根」×「三種」=18
「六塵」×「三受」=18
合わせて36ですね。
そしてこれらには過去、現在、未来の「三世」で数えられるとされ
36×3=108
これが108つの煩悩、すなわち除夜の鐘で撞く数という事ですね。
「四苦八苦」という説
本当の所はどうだかわかりませんが、除夜の鐘にて四苦八苦を取り払うという話も耳にしますね。
四苦八苦
4×9 + 8×9 =108
「一年間を表している」という説
1年間の月の数である「12」
二十四節季の数である「24」
七二候の数である「72」
全てを足すと108
確かになりますが…これはどうなんでしょうね。
などなど、幾つかの説がありますが、やはり煩悩を祓うという意味合いが一番しっくりくるのではないでしょうか。
神社とお寺、それぞれの参拝の方法
神社
神社に関してはよく聞く言葉だと思いますが「二礼二拍手一礼」と言われています。
・軽く頭を下げる
・賽銭を入れ、鈴を鳴らす
・2回お辞儀(二礼)をし、2回拍手(二拍手)をする
~合掌して祈願~
・最後にもう一度深くお辞儀をする(一礼)
※出雲大社、宇佐八幡の場合は「二礼四拍一礼 」という特例もあります。
お寺
・軽く頭を下げる
・賽銭を入れ、鈴を鳴らす
~合掌して祈願~
・軽く頭を下げてその場を離れる
※拍手は打たないという事を覚えておくと良いでしょう。
などなど、年が明ける前に書けば良かった記事ですが(笑)
明日以降初詣に行かれる方は是非参考にしてみてください。